元文年間の絵図を中心史料として、江戸中期の佐伯城と城下町を鳥瞰した。天守は江戸初期の間に失われているが、その他の櫓群は健在。山上の曲輪群の建物には、下見板張りの絵図資料もあるが、元文の絵図では白壁と下見板が描き分けられており、山上は御殿を除いて白壁に描かれている。当初白壁だった建物が、江戸後期の補修によって下見板張りに変えられたと考えられる。
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878 佐伯城 創建時
江戸時代初頭に、毛利高政によって築城された近世の山城。
水の手として、2つの大きい池がある事や、本丸の虎口が廊下橋のみであることなどが特徴。
まだ城下町は建設が始まったばかりで、山麓の三の丸も整地前の状況を想定している。
本丸の建物は下見板張りの資料もあるが、創建時には白壁と推定。天守は三層だったとされるが、比較的早くに失われ資料が残っていない。
777 日出城
別府湾に突き出た半島の丘に木下氏が築城。
3万石ながら、不相応とも言える高石垣や天守を設けていた。
215 中津城
黒田勘兵衛(如水)の居城。中津川河口のデルタ地帯に、三角形の縄張りで築かれた。
後に細川忠興が城を改修したが、イラストは黒田時代を推定復元した。
788 岡城
中川秀成が築城した、近世では珍しい山城。
絶壁上の城址は、滝廉太郎の「荒城の月」のモデルだが、往時は壮大な城が広がっていた。
107 岡城 御三階櫓
天守に相当する「御三階櫓」。
平面図とわずかに残る古写真を資料に復元した。